アウトプット

いろいろ考えてることを書き連ねるだけのブログです

ファイターズvsライオンズ(5/1~5/3)感想

5/1「オープナーが初めて勝利につながる」

ファイターズは今シーズン様々な戦術を取り入れているが、その一つにオープナーがある。近年、MLBで用いられ始めた戦術で、先発投手に最初の2イニング程度を投げさせ、その後も小刻みに継投するというもので、試合序盤の大量失点で試合が壊れるのを防ぐ目的がある。これまで、オープナーを起用した試合はすべて敗戦となってしまい、批判も相次いでいたが(個人的には4/2の楽天戦は成功例であると思う、機会があれば詳しく説明したい)5/1の試合は序盤から大量点の援護があり、投手陣もソロホームラン2本のみに抑え、オープナー起用初勝利となった。私は、この試合を通して、オープナーをうまく使えるチームの条件が3つあると感じた。一つ目は、3イニング1失点くらいにまとめられる投手が少なくとも二人いること、二つ目は序盤に先制点をとることのできる一定の攻撃力、そしてあまり語られないが、三つ目は勝ちパターン以外の中継ぎでピンチ耐性のある投手である。一つ目に関しては本当にファイターズには適任がたくさんいて、今回起用された堀や、これまで多く起用されてきたロドリゲス、加藤、そしてそれ以外にも村田や、個人的には中村勝あたりもオープナー起用でなんとか活躍してほしいと思う。オープナー起用を通じてローテーション入りできる投手の見極めまでできるようになれば競争の活性化にも繋がり理想型だと思う。二つ目に関しては、打線は水物だがはまれば初回に複数得点可能なオーダーなので期待できる。そして私が今回一番フォーカスしたいのが三つ目で、オープナー起用した試合を壊さないためには相手打線に捕まる前に投手交代するのが一番重要で、そして2~3イニング投げる担当の投手にはなるべく回またぎをさせたくないので、どうしてもピンチの流れを切りたい場面が必ず出てくる。しかし試合の中盤までは勝ちパターンを温存したい。そこで期待を寄せたいのが右の玉井、左の公文である。今回の試合では堀の緊急降板という形でピンチではなかったが玉井がそのイニングをきっちり締め、次のロドリゲスに繋げたが、今後のオープナー起用でも、この二人の存在が最も重要になるのではないかと私は考える。

5/2「我慢比べ」

ファイターズの先発が金子、ライオンズの先発が榎田で始まったこの試合、どちらもストレートの球威でねじ伏せるタイプではないため、どれだけ我慢強くコースをつけるかが勝負の鍵であった。結果的には金子が5回途中4失点KOとなってしまい、榎田はコーナーを丁寧につくピッチングで8回をソロホームランの1点のみに抑えるという対照的な結果となった。金子のしたいピッチングを榎田にやられてしまったという感じである。KOの原因となった5回のピッチングにも問題点はたくさんあるのだが、個人的には初回の先頭バッター金子侑司になぜ初球をあんなに簡単に打たせてしまったのかというところを一番に問題視したい。金子侑司はパ・リーグでも一二を争う俊足であり、出塁されるとランナーを気にしながらライオンズの強力打線に対峙しなければならなくなるにも関わらず、初球がキャッチャーの構えよりも内に入りやすやすとヒットを許してしまった。結果として1失点のみであったものの、金子侑司を得点圏に背負い秋山にタイムリーを浴びたことで、この試合大活躍だった秋山を調子づかせる原因となってしまった。ベテランの金子だからこそ、大事なところをきちんと抑えるピッチングを期待したい。

5/3「オープナーのもう一つの可能性」

この試合は、もちろん序盤から打線が爆発し大量得点で試合を有利に進めることができたし、特に清水の3打点の活躍は非常にうれしいものであったが、加藤の好投もそれに勝るとも劣らない素晴らしいものであった。ベンチには堀やロドリゲスといった複数イニング投げられる投手が控えていたが、今日の加藤の4回までヒットを許さない好投で5回を投げきったことでこの二人を温存できたのは非常に大きいことである。オープナーの問題点として、何日休ませるのが適当かということがあり、個人的には中2日は必要と考えていて、1カード3試合のうち多くて1試合をオープナー起用にするのが適切なものと考えている。そんな中で今日はどのように継投していくのか非常に興味深かったのだが、加藤が本当に素晴らしいピッチングをしてくれて、これをきっかけにぜひ6回を投げきるローテーション投手として復活してほしいと思った。また、この試合に限らず、オープナーの出来や試合展開によってはこのように5回程度まで引っ張って継投するという柔軟な投手起用も一つの選択肢に入るのだなと感じた。

三連戦を通して

ここまでは投手について話したが、打線に繋がりが出始めたのも大きな収穫であった。第1戦、第3戦は大量点ができたし、第2戦に関しても、最終回に粘ることができたのは大きい。好調の大田はもちろんのこと、打率の上がらない近藤や中田が復調したこと、田中賢介の5番指名打者起用など、チームとしての攻撃面での状態が非常によくなってきていると感じた。そんな中で心配なのが横尾である。今シーズンは自慢の打撃でなかなか結果を残せておらず、特にここ数試合はノーヒットが続いている。しかし、守備ではセーフティバントを軽快にさばくシーンなどもあり開幕当初より明らかに安定感を増しているので、今の打撃の状態や活躍する平沼とのポジション争いに悲観せずになんとかがんばってほしい。